栄養成分表示の「0.6〜2.5g」という書き方は何を意味するか

2026年8月6日公開

商品の栄養成分表示を見ていると、こういう書き方に出会います。

食物繊維 0.6〜2.5g 食塩相当量 0.17〜0.72g

ひとつの数値ではなく、幅で書かれています。収録118件を数えたところ、49件が何らかの成分を幅で表示していました。4割を超えます。

なぜ幅になるのか

食品表示基準では、栄養成分の表示方法として「一定の値」と「下限値および上限値」の両方が認められています。幅で書けるのは、実際に幅があるからです。

農産物や乳原料は、産地・季節・ロットによって成分が変動します。合理的な推定で一定の値を出すのが難しい場合、分析値のばらつきをそのまま範囲として示すほうが正確、という考え方です。

つまり 幅のある表示は、むしろ誠実な表示と言えます。一点の値で書いてある商品でも、実際には製造ロットごとに多少前後しています。

どの成分が幅になりやすいか

収録データを見ると、傾向がありました。

一方、エネルギー・たんぱく質・脂質は一点で書かれることがほとんどでした。主要成分ほど確定値で出す傾向があります。

ただし例外もあります。ザバス BIOPRO ヨーグルト味 300mlはたんぱく質そのものが「15.0〜19.0g」と幅表示です。この場合、当サイトの主指標である100kcalあたりのたんぱく質量にも幅が生じるため、商品ページに注記しています。

当サイトでの扱い

比較のためには一点の値が必要なので、中央値を登録しています。「0.6〜2.5g」なら1.55gです。

そして中央値を使った商品には、商品ページに必ずその旨を書いています。たとえばこう表示されます。

食物繊維(0.6〜2.5g)と食塩相当量(0.17〜0.72g)は公式表示に幅があるため、中央値を登録しています。

中央値は計算の便宜であって、実際にその値である保証はありません。幅の広い成分については、当サイトの数値を1桁目まで信じないでください。

比較するときの注意

幅の広さは商品によってかなり違います。

たとえばinバープロテイン ザクザクビターの糖質は「1.1〜4.9g」。下限と上限で4.5倍の開きがあります。糖質を抑えたい人にとって、1.1gと4.9gでは意味が違います。

こういう商品を「糖質3.0g」として他商品と横並びにすると、比較の精度が数値の見た目ほどには高くないことになります。

数値が並んでいると精密に見えますが、元の表示がどれだけ確定的かは商品ごとに違います。当サイトが範囲を注記に残しているのは、そこを隠さないためです。

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